BMW Motorradは、スーパーバイクBMW M 1000 RRに新しいフレームを採用する。2027年モデルから第3世代のM Motorsportフレームが標準装備となり、国際レースで得た知見が市販車に生かされる。BMWは2026年10月20日のプレスリリースで、フレームの特徴と製造工程を紹介した。

軽く、必要な場所でしなる

BMWによると、新しいアルミ製フレームは従来型より約1.3kg軽い。肉厚を最大30%減らしたことで、どこを硬くし、どこをしならせるかをより細かく決められるようになった。

BMWが説明する効果は次のとおり。

  • バンク中はフレームが決められた範囲で横方向にしなり、サスペンションとともに路面からの入力を吸収する
  • 縦方向は高い剛性を保ち、ブレーキや駆動の力を正確に伝え、高負荷でも挙動が読みやすい
  • タイヤの接地が安定し、フィードバックが分かりやすくなり、摩耗も均一になる

BMW Motorrad MotorsportのトップであるSven Blusch氏は「新しいM Motorsportフレームは、一貫した軽量設計と、精密に調整された剛性としなりの特性を組み合わせている」と述べた。

同じフレームはBMW Motorradのワークスチーム、世界のカスタマーレーシングチーム、そして市販車に使われる。サーキットで得た知見が、そのまま顧客の手に渡る部品に反映される仕組みだ。

3つの拠点で製造

フレームは3つの拠点にまたがる工程で作られる。ミュンヘンではBMW Motorradの開発部門が形状、肉厚、剛性配分をデジタルで設計し、シミュレーション、試験装置、実走テストで検証する。

BMW Groupのランツフート工場は、低圧鋳造で4つの主要アルミ部品を作る。ステアリングヘッド、左右のサイドセクション、リアセクションだ。中空部は一時的な石英砂の中子で形づくり、金型を作る前に中子の造型シミュレーションを行って工程の信頼性を確保している。

ベルリンのバイク工場が溶接、塗装、機械加工を担い、最終の品質検査も行う。

ライダーにとっての意味

BMWは、より正確なターンイン、分かりやすい車体の反応、厳しい場面での安心感を約束している。特にサーキットでの効果をうたうが、これはメーカーの主張であり、今回の発表に独立したテスト結果は含まれていない。

他の媒体は2027年モデル全体の情報を補っている。BRMによると、2027年モデルは2021年のデビュー以来4回目の進化で、車両全体の重量は従来型とほぼ同じになる見込みだ。標準のホイールがカーボンからM Forgedの鍛造ホイールに変わり、M CarbonホイールはM Endurance Chainとともにオプションのパッケージ「M Track Package」に移るためだ。Visordownも同じ変更を伝えている。

今回のフレームの発表に価格は含まれておらず、BRMは詳しい仕様と価格はまだ発表されていないとしている。