ValveはHalf-Life: Alyxの更新を公開し、デスクトップのVR環境でFoveated Rendering(視線中心レンダリング)を使えるようにした。Steamで2026年10月26日付となる今回のパッチは、対応ハードウェアで描画性能を高められる設定を追加するもので、ヘッドセットがSteamVRに視線追跡を伝えられることが条件となる。

更新の内容

SteamにあるValveの変更履歴によると、中心となるのは「詳細パフォーマンス」にある、デスクトップでFoveated Renderingを有効にする設定だ。Valveは描画性能が向上する可能性があるとし、最良の結果を得るにはヘッドセットの視線追跡を有効にするよう勧めている。

同じ更新には次の内容も含まれる。

  • Steam Frameでゲームをネイティブ実行する際のステンシルバッファのタグ付け。Valveはリプロジェクションの品質が向上するとしている
  • ワークショップのコンテンツで多く見られた複数の描画クラッシュの修正
  • 一部のユーザーで解除されなかった実績「Gnome Alone」の修正
ゲーム内のグラビティグローブを着けたプレイヤーの両手のスクリーンショット
写真: Half-Life: Alyx on Steam

対応するグラフィックスカード

ハードウェアの条件は具体的だ。DirectXではNVIDIAのGTX 16XX+とRTX 20XX+がリストされている。同じ変更履歴によると、AMDのカードでは-vulkanを付けて起動する必要がある。

瓦礫と水たまりのある薄暗いコンクリートの高架下のスクリーンショット
写真: Half-Life: Alyx on Steam

対応するヘッドセット

ヘッドセットはSteamVRドライバー経由で視線追跡データを送信できなければならない。変更履歴からリンクされたガイドには、ValveのSteam Frame上のSteam Link、Meta Quest Pro、HTC VIVE Focus Vision、Samsung Galaxy XR、Pico 4 Pro/Enterpriseなどが例として挙げられている。このうち複数の機種ではVirtual Desktopも選択肢で、Apple Vision ProはKRVRアプリ経由で使える。

この更新を伝えたGamingOnLinuxは、サードパーティ製ドライバーを使えば他のヘッドセットでも視線追跡データを送れると補足している。例としてPSVR2 Toolkitを使うSony PlayStation VR2やPimax Crystalシリーズが挙げられた。Valveのガイドも、他にも使える機種がおそらくあると記している。

モニターや機器が並ぶ青い照明の薄暗い部屋のスクリーンショット
写真: Half-Life: Alyx on Steam

プレイヤーへの影響

Half-Life: Alyxは2020年3月23日に発売されたゲームで、今回は発売から年月がたつ作品にパフォーマンス機能が加わった形だ。対応カードと視線追跡付きヘッドセットを持つ人は、より滑らかなフレームレートや高い設定への余裕を得るために試せる新しい選択肢となる。Valveは具体的な性能向上の数値を示しておらず、結果はPCとヘッドセットによって変わる。

手順は短い。グラフィックスカードがリストにあるか確認し、AMDなら起動オプションでVulkanに切り替え、ヘッドセットのソフトで視線追跡が動作することを確かめたうえで、ゲーム設定の「詳細パフォーマンス」を開く。

カナダと米国の読者向けに、Steamの価格や地域ごとの提供状況が変わるとの記載は情報源にない。今回の更新は既存のゲームに適用される。