AppleはiPhone向けにiOS 27.3の最初の公開ベータ版を配信した。目玉は、iOS 27.2の正式版には入らなかった刷新版ヘルスケアアプリだ。iOS 27.3の開発者向けベータ版は11月3日に出ており、公開版は数日後に続いた。

ヘルスケア以外にも、Safariに縦型タブが加わり、SiriがApple純正アプリ内でより多くの作業をこなせるようになった。Appleによると、ヘルスケアの刷新は今年後半に無料のソフトウェアアップデートとして全ユーザーに届く。

刷新されたヘルスケアアプリには何が入っているのか

新しいヘルスケアアプリはApple Intelligenceを中核に据え、iPhoneとiPad上で個人の健康データに合わせて動作する。Appleの発表によると、新設の「インサイト」タブは、心臓、睡眠、コンディション、フィットネス、バイタル、周期記録の要約を1日を通じて表示する。

「あなたへ」のセクションは日々の習慣に基づく提案を出す。Appleの例では、睡眠が何晩も中断された後に就寝前の過ごし方を見直す助言が挙げられている。臨床の専門家による教育動画や記事も、データと組み合わせて表示される。

「ロンジェビティ」タブとヘルスエイジは何をするのか

「ロンジェビティ」タブは、心臓の健康、睡眠、メンタルの健康、運動、代謝、聴力、栄養といった長期の指標を追う。中心となるのがヘルスエイジ(Health Age)で、Apple WatchのVO2 max、安静時心拍数、睡眠、心拍変動などのデータから、体の状態を実年齢と比べた指標にする。

A1cやLDLコレステロールなどの臨床検査データを加えて、より詳しい長期の状況を把握することもできる。

さらに、自宅でできる動作評価も加わる。iPhoneのカメラとApple Watchで、柔軟性、筋力、バランス、動きの質、VO2 maxを測定でき、音声と映像でリアルタイムに案内される。Appleは、視覚モデルはすべて端末上で動作し、動画は記録、保存、共有されないとしている。

対応言語と対応機種は

Appleによると、対応言語はグローバル英語、中国語(簡体字と繁体字)、フランス語、日本語、韓国語、ノルウェー語、ポルトガル語、スペイン語、トルコ語、ベトナム語に広がり、今後も増える。

アプリにはApple Intelligence対応のiPhoneまたはiPadと最新ソフトウェアが必要で、一部の機能はiPhoneのみだ。ヘルスエイジにはApple Watchが要る。VO2 maxのテストにはApple Watch、AirPods Pro 3、またはサードパーティの心拍センサーが必要になる。一部の機能は18歳以上が対象で、地域や言語によって機能が異なる場合があるとAppleは注記している。ドイツのnetzweltは、ベータ版配信前に、Apple Intelligenceの機能にはiPhone 15 Pro以降が必要だと報じていた。

iOS 27.3のほかの新機能は

流動日報New Mobile Lifeによると、Safariは縦型タブに対応し、タブをウィンドウの横に置ける。独自のダークテーマを持たないサイトを暗くする適応型ダークモードも使える。Siriはプレイリストの作成と保存、後で送るiMessageの予約、Journalの記録作成に対応した。

同じ報道は、折りたたみ型iPhone DuoのReachability変更、ほかのiPhone向けのStandByの時計スタイル追加、目標と手持ちの器具から4週間のプランを作るFitness+のGym Strengthにも触れている。

刷新されたヘルスケアアプリは新しいものか

完全に新しいわけではない。iThinkDifferenceによると、Appleは9月の公開ベータ版を含むiOS 27.2のベータ版で先に試していた。その後、iOS 27.2の正式版には入らず、今回iOS 27.3に戻ってきた。

価格

価格の記載はない。ヘルスケアの刷新は無料のソフトウェアアップデートで、公開ベータ版もApple Beta Software Programから無料で参加できる。Appleは、サーバーモデルに依存する一部のApple Intelligence機能には1日あたりの利用上限があり、将来は有料で拡大される可能性があるとも記している。

向いている人

健康やフィットネスに関心がある人:Apple Watchで睡眠やトレーニングを記録しているなら、インサイトとロンジェビティのタブがこのベータ版を試す理由になる。

新しいものを試したい人:Safariの縦型タブやSiriの新しい操作は試しやすく、ベータ版への参加も無料だ。

待つべき人:メインのiPhoneに頼っている人はベータ版を避けたい。ベータ版には不具合がある場合がある。正式版は今年後半の見込みで、netzweltは12月を予想している。

対応言語以外のユーザー:Appleは、一部の機能がすべての地域や言語で使えるとは限らないとしており、事前の確認が望ましい。

まだ分かっていないこと

AppleはiOS 27.3正式版の具体的な配信日を発表しておらず、どの地域で初日からすべてのヘルスケア機能が使えるのかも示していない。

次の一歩

まずiPhoneをバックアップし、スマートフォンと同じApple Accountで無料のApple Beta Software Programに登録する。「設定」「一般」「ソフトウェアアップデート」「ベータ版アップデート」の順に開き、iOS 27のパブリックベータを選ぶ。機能と提供条件の詳細はAppleニュースルームの記事で確認できる。