ArtCraftが公開した無料のオープンソースアプリ7本が、Adobeの代表的なソフトを狙っている。売りは明快で、通常の編集機能は無料、お金がかかるのは画像や動画の生成機能のクレジットだけだ。ただし注意点がある。アプリがGitHubに登場したのは2026年10月初めで、開発者自身のページはPhotoCraftを「early alpha」としている。

7本のアプリ、それぞれAdobeの対抗馬

PhotographyTalkによると、対応関係は次のとおり。

  • PhotoCraft:Photoshop向け
  • LightCraft:Lightroom向け(Lightroom Classicではない)
  • FilmCraft:Premiere向け
  • VectorCraft:Illustrator向け
  • PdfCraft:Acrobat向け
  • EffectCraft:After Effects向け
  • DesignCraft:InDesign向け

情報源によって記述は一致しない。非公式のコミュニティガイドは13本を挙げ、イタリアの報道はPDFアプリをPrintCraftと呼ぶ。本稿はPhotographyTalkが挙げた7本に従う。

Adobeファイルへの対応

PhotoCraftは8、16、32ビットのPSDとPSBを開いて保存でき、GitHubのページには68のツールと16の調整レイヤーが載っている。プロジェクトによると、公開のPSDテストセットでは再保存後も309ファイル中307ファイルの描画が変わらないが、保存後のファイルは元とバイト単位で同一ではない。ilsoftware.itは開発者の別の自己申告として、135ファイル中134ファイルという結果を伝えた。どちらも開発者自身の数字で、第三者の検証ではない。コミュニティガイドによると、PdfCraftはアカウントなしでPDFの閲覧、結合、分割、保護ができる。

無料の範囲と有料の範囲

アプリはいずれもMITとApache 2.0のライセンスで無料ダウンロードでき、macOS、Windows、Linuxに対応する。ブラウザ対応は情報源で異なり、PhotographyTalkはFilmCraft以外が動くとし、コミュニティガイドは全アプリが動き、ファイルは端末から出ないとしている。

有料部分は別枠だ。ArtCraftの料金ページ(米ドル表示)では、毎月の生成クレジットを販売している。Basicは月$10(期間限定で$8表示)、Proは$35($28表示)、Maxは$60($48表示)。サブスクリプションなしでも使えると明記されている。カナダ向けの価格は示されていない。

参考:Adobeの料金

PhotographyTalkはAdobeの年間プランの月額として、Photoshopが$22.99、Lightroomが$11.99、フォトプランが$19.99、Creative Cloud Proが$69.99と伝えている。通貨は明記されていないため、カナダの読者はAdobeのカナダ向けサイトで価格を確認したい。

読者への影響

乗り換え先ではなく、試すためのプロジェクトと考えるべきだ。GitHubはPhotoCraftを「not yet a Photoshop replacement for daily professional work」としており、PhotographyTalkが紹介する初期テスターも動作の遅さやツールの固まりを報告している。Adobeのコードを使わず公開仕様から作ったというクリーンルームの主張は開発者によるもので、特許の問題は未解決だとPhotographyTalkは指摘する。

カナダでも米国でも、試すだけならお金はかからない。公式サイトからダウンロードし、PSDのコピーで試し、納期のある仕事には今の編集ソフトを使い続けるのが無難だ。