ArtCraftは、画像と動画を作るオープンソースのスタジオだ。テキストの指示だけに頼らず、シーンを自分で直接操作したいアーティスト向けに作られている。公式サイトは目標を「freedom of control and expression」と説明している。WindowsとmacOS向けの安定版があり、インストール不要でブラウザ上で動くウェブ版もある。
確認した情報源のいずれも、カナダでの価格や提供状況を明記していない。料金ページにはドル記号が表示されているが、通貨名は書かれていない。
スタジオの機能
売りはコンポジションの制御だ。プロジェクトのサイトによると、ツールには次のものがある。
- Image to Location:仮想の俳優を実在の環境に配置し、同じ場所をカットをまたいで一貫させる
- 3Dコンポジット:画像、背景、前景の要素、小道具を扱い、画像から3Dメッシュへの変換では位置、回転、フレーミングを調整できる
- 2Dコンポジット:レイヤー、背景除去、簡単な描画ツール
- キャラクターのポーズ付けと、シーンおよびカメラの配置、素材を組み合わせるキットバッシング、ポーズをとらせたマネキンを使ったキャラクターの同一性の転送
- テキストから画像、指示による画像編集、マスクとインペインティングを使うキャンバス編集、画像から動画
種類の違う素材を1つのキャンバスに混在させることもできる。
モデルと今後の機能
GitHub上のプロジェクトのREADMEによると、カタログには62のモデルが載っている。内訳は画像16、動画25、音楽と音声5、3Dメッシュ11、ワールドモデル5だ。名前が挙がっている提供元にはGrok、Midjourney、Sora、World Labsがあり、Kling、Google、Runway、Lumaとの連携も予定されている。
すべてが有効になっているわけではない。カタログの一部のモデルはデスクトップアプリで無効または制限付きと表示され、リライティング、インペインティング、画像素材のプレビューは近日対応と記されている。
対応環境とライセンス
READMEによると、安定版はWindowsとmacOS向けで、Linuxはソースコードからのビルドが必要だ。Phoronixは2026年10月7日の記事で、同じ取り組みの関連アプリであるPhotocraft、Filmcraft、Lightcraftが前の週に登場したと伝えた。Rustで書かれた、Photoshop、Premiere、Lightroomに似たツールのオープンソースによる再実装で、Linux、FreeBSD、macOS、Windows向けのバイナリで提供されるという。Linuxについては両者の説明が食い違うため、自分の環境はダウンロードページで確認したい。
コードはMITまたはApache-2.0のデュアルライセンスで、GitHubで公開されており、読んだり、フォークしたり、改変したりできる。ダウンロードはgetartcraft.comかGitHubのリリースページから行える。
料金
料金ページには次のプランが載っており、月払いと年払いには期間限定の20%割引が適用されている。
- Basic:月$8(以前は$10)、月1,000クレジット、年$96
- Pro:月$28(以前は$35)、3,750クレジット、年$336
- Max:月$48(以前は$60)、6,600クレジット、年$576
- Enterprise:個別見積もり
単発のクレジットパックは期限切れにならず、いつでも解約でき、生成に失敗した場合はクレジットが返却される。脚注には、自前の計算資源とサードパーティの契約を用意すれば、サブスクリプションなしでも使えると書かれている。無料プランの記載はない。
読者にとっての意味
ArtCraftは、プロンプトを何度も打ち直すのではなく、シーンを組み立て、場所をカット間で保ち、キャラクターにポーズをつけたいアーティストや映像制作者に向く。ワンクリックで使える入力欄や、固定の低価格を求める人は見送ってよいだろう。クレジットは従量制だからだ。
支払う前に、ドル表示の価格がどの通貨なのかと、インストールするバージョンでどのモデルが有効かを確認したい。ソースコードは公開されているため、カナダと米国の読者も契約前に中身を確かめられる。






